Wi-Fiと有線を同じ日に測ったら、差は40Mbpsでした|ルーターを疑う前に、有線で1回測る

Wi-Fiと有線を同じ日に測ったら、差は40Mbpsでした|ルーターを疑う前に、有線で1回測る 光回線・ネット

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スギシー

スギシー通信業界10年/元キャリアショップSV

キャリアショップにSVとして入店し、担当は光回線でした。その後はケーブルテレビの営業推進で、集合住宅の回線を切り替える側にいました。自宅は管理費込みの回線で、事業者を変更できません。

結論|速度の差は1割強、遅延は半分でした

2026年9月27日、自宅のネットをWi-Fiと有線で測りました。同じ家、同じ日、同じ測定サイトです。

同じ日に測った結果(FAST.com)

  • 下り:Wi-Fi 260Mbps → 有線 300Mbps(差は40Mbps)
  • 上り:Wi-Fi 270Mbps → 有線 300Mbps(差は30Mbps)
  • 遅延:Wi-Fi 6ms → 有線 3ms(半分)

有線にしても、速度は1割強しか上がりませんでした。変わったのは遅延のほうです。

「Wi-Fiが遅い」と感じたら、ルーターを買い替える前に、有線で1回測ってください。有線でも遅ければ、原因はWi-Fiの手前にあります。

測った画面

左がiPhoneからWi-Fiで、右がパソコンから有線で測った画面です。IPアドレスは塗りつぶしています。

FAST.comの測定画面2枚。左はWi-Fiでダウンロード260Mbps、アップロード270Mbps、レイテンシはアンロード済み6ms・ロード済み18ms。右は有線でダウンロード300Mbps、アップロード300Mbps、レイテンシ3ms・9ms
項目 Wi-Fi(iPhone) 有線(パソコン) 差
ダウンロード 260Mbps 300Mbps 40Mbps
アップロード 270Mbps 300Mbps 30Mbps
遅延(アンロード済み) 6ms 3ms 半分
遅延(ロード済み) 18ms 9ms 半分

Wi-Fiの下りは、有線の約87%でした。上りは90%です。

測ったのは1回ずつです。「いつもこの速度」という意味ではありません。時間帯を変えれば数字は動きます。

誤解①|ルーターの「866Mbps」は出る速度ではありません

私の家のWi-Fiルーターは、バッファローのWSR-1166DHPL2/Nです。発売は2020年4月で、規格はWi-Fi 5(11ac)です。

バッファローの仕様表。準拠規格(最大転送速度)はIEEE802.11ac(866Mbps)、IEEE802.11n(300Mbps)など。有線LANの伝送速度はLANポート最大1000Mbps×3、INTERNETポート最大1000Mbps×1
出典:バッファロー「WSR-1166DHPL2/N」製品ページ 仕様(https://www.buffalo.jp/product/detail/wsr-1166dhpl2_n.html)2026年10月7日取得

仕様表の「866Mbps」には、同じページにこう注記があります。

「※1:表示の数値は理論上の最大値であり、実際の転送速度を示すものではありません。」

箱に書かれた数字は上限で、実際に出る速度ではありません。私の家では866Mbpsの規格で、実測は260Mbpsでした。

スマホ側の規格も見ておきます。iPhone 17の仕様は「2×2 MIMO対応Wi-Fi 7(802.11be)」です。スマホは新しい規格、ルーターは2020年の規格という組み合わせで、この数字でした。

誤解②|速度だけ見ても、差は分かりません

FAST.comは、下りの速度を大きく表示します。上りと遅延は小さく出ます。

遅延(レイテンシ)には数字が2つあります。FAST.comの説明はこうです。

「FAST.comはインターネット接続時のレイテンシをロード済みとアンロード済みトラフィックの両方で計測します。2つの測定値の差をバッファブロートともいいます。」

  • アンロード済み:回線に負荷をかけていないときの遅延
  • ロード済み:通信している最中の遅延

私の家の2つの差は、Wi-Fiで12ms(18−6)、有線で6ms(9−3)でした。通信している最中の遅延の増え方も、有線は半分です。

速度の差が1割強でも、遅延は半分になります。有線にした効果は、速度より遅延の数字に出ていました。

私の家は、回線を選べません

自宅のネットは、管理費に含まれているJ:COMの1Gコースです。事業者を変えることができません。くわしくはマンションのネットが遅いときの3つの層に書きました。

回線を選べない家で、自分で動かせるのは部屋の中だけです。ルーター、ケーブル、つなぎ方です。

そこで有線でも測りました。結果は上下とも300Mbpsです。Wi-Fiとの差は、下りで40Mbpsでした。この日の測定では、Wi-Fiで失っていたのはその程度です。

スギシー

1Gコースで有線300Mbpsという数字は、私も気になっています。パソコンのLANポートか、ケーブルか、建物の設備か、まだ確かめていません。原因が分かったら、別の記事で切り分けの順番を書きます。

回線を切り替える側にいて見た「遅い」の中身

ケーブルテレビの営業推進をしていたころ、私は集合住宅の回線を切り替える側にいました。切り替えのきっかけは、住人の声でした。「Wi-Fiが弱い」「速度が遅い」という声です。

ただ、この2つは同じ不満に聞こえて、原因の場所が違います。

声 原因がある場所 動かせる人
Wi-Fiが弱い 部屋の中(ルーター、置き場所、端末) 住人
速度が遅い 建物の設備か回線 管理組合、オーナー、事業者

有線で測った数字があれば、どちらの話かを分けられます。有線で速く、Wi-Fiだけ遅いなら部屋の中の話です。有線でも遅いなら、建物か回線の話です。

建物の設備を変えたいときの流れは、マンションに光回線を引きたいとき、決めるのは管理組合ですにまとめています。

判断基準|測った結果で、次の一手が変わります

有線で測ると遅さの場所が分かれる図。建物の設備と回線、Wi-Fiルーター、iPhoneとパソコンのつながり。Wi-Fiは最大866Mbps、有線LANとINTERNETポートは最大1000Mbps。実測はWi-Fi 260/270Mbps、有線300/300Mbps
有線の結果 Wi-Fiの結果 次にやること
速い 速い 何もしなくてよい
速い 遅い 部屋の中を見直す。ルーターの規格、置き場所、つなぐ機器
遅い 遅い Wi-Fiの前に、回線と建物を確認する
速い 速いが遅延が大きい 遅延が効く使い方の機器だけ有線にする

私の家は、Wi-Fiと有線の差が1割強で、どちらも300Mbps前後という結果でした。Wi-Fiだけが極端に遅い家ではありません。

選択肢

  1. まず有線で1回測る — パソコンをLANケーブルでルーターにつなぎ、FAST.comで測ります。Wi-Fiと同じ日に測ると比べやすくなります
  2. 遅延の2つの数字も見る — 「詳細を表示」を押すと、アンロード済みとロード済みが出ます
  3. 有線でも遅ければ、ルーターは後回し — 回線か建物の側を先に確かめます
  4. 回線を選べるなら、回線の比べ方から — ホームルーターと光回線の選び方に、工事の有無と上りの速さで比べる方法を書きました

有線で測るためのLANケーブル

有線で測るには、ルーターとパソコンをつなぐLANケーブルが1本要ります。ルーターのLANポートは、私の機種でも「最大1000Mbps」です。ケーブルの規格も見てください。バッファローのケーブルの対応規格の表では、カテゴリー5は「100BASE-TX」、カテゴリー5eとカテゴリー6は「1000BASE-T」まで、カテゴリー6Aは「10GBASE-T」です。カテゴリー5のケーブルでは、1000Mbpsのポートを生かせません。下はカテゴリー6A・3mの一例です。

ここから先は広告リンクです。楽天市場とYahoo!ショッピングの商品ページにつながります。私が比べて選んだ商品ではなく、規格と長さで選んだ一例です。価格と在庫は各ショップでご確認ください。

バッファロー「ツメの折れないLANケーブル カテゴリー6A」3m(BSLS6ANU30BK)メーカーの仕様では「カテゴリー6A(10GBASE-T)」に対応します。ルーターとパソコンを有線でつなぐのに使います

ルーターを替えるなら

有線は速いのにWi-Fiだけ遅い家なら、ルーターの規格を見直す余地があります。私の家のルーターは2020年発売のWi-Fi 5で、iPhone 17はWi-Fi 7に対応しています。同じバッファローのWi-Fi 7対応機の一例です。

ここから先は広告リンクです。楽天市場とYahoo!ショッピングの商品ページにつながります。私はこのルーターを使っていません。仕様はメーカーの公式ページの表記です。価格と在庫は各ショップでご確認ください。

バッファロー WSR3600BE4P(Wi-Fi 7)メーカーの仕様は「2882+688Mbps」、INTERNETポートは最大1Gbps、発売は2025年5月です。速度の数値は「理論上の最大値であり、実際の転送速度を示すものではありません」とされています

ただし、有線でも遅い家は、ルーターを替えても解決しません。先に有線で測ってから決めてください。

よくある質問

Wi-Fiを有線にすると、どのくらい速くなりますか?

私の家では、下りが260Mbpsから300Mbps、上りが270Mbpsから300Mbpsでした。差は1割強です。遅延は6msから3msと半分になりました。家ごとに違うので、自分の家で両方を測るのが確実です。

ルーターの箱の「866Mbps」が出ないのは故障ですか?

故障とは限りません。メーカーの仕様ページには「表示の数値は理論上の最大値であり、実際の転送速度を示すものではありません。」と注記があります。

FAST.comの「アンロード済み」「ロード済み」とは?

通信していないときと、通信している最中の遅延です。FAST.comは「2つの測定値の差をバッファブロートともいいます」と説明しています。

1回測れば十分ですか?

十分ではありません。FAST.comの結果画面にも「この数字は推定値であり、実際のネットワークパフォーマンスは異なる場合があります」と出ることがあります。時間帯を変えて何回か測ってください。

まとめ

  • 同じ日に測ると、下りはWi-Fi 260Mbps・有線300Mbpsでした
  • 速度の差は1割強。遅延は半分になりました
  • ルーターの「866Mbps」は理論上の最大値です
  • 有線でも遅いなら、原因はWi-Fiの手前にあります

ルーターを買い替える前に、LANケーブルを1本つないで測ってください。それで、お金をかける場所が決まります。

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