マンションの電気が選べないのは「高圧一括受電」だから|明細を3か月読んだら、東京電力と同じ単価から5%引きでした

マンションの電気が選べないのは「高圧一括受電」だから|明細を3か月読んだら、東京電力と同じ単価から5%引きでした マンション・住まい
スギシー

スギシー通信業界10年/元キャリアショップSV

通信と光熱費の固定費を、自分の明細で確かめて書いています。住まいはマンションで、電気は高圧一括受電、ネットは管理費込みの回線です。どちらも自分では選べません。

結論|選べないのは、契約が建物単位だからです

電力の小売は自由化されていますが、高圧一括受電のマンションでは、住人が電力会社を個別に切り替えられないことがあります。私の家もそうです。

私の明細(3か月分)で分かったこと

  • 基本料金と電力量料金の単価は、東京電力の従量電灯Bと同じ
  • 燃料費調整単価も、東京電力と同じ値
  • そこから「一括受電割引」が引かれていて、計算するとちょうど5%
  • 国の電気代の支援(3.5円/kWh)も、明細に載っていました

選べない家でできるのは、自分の明細が何を基準にしているかを知ることです。読み方を順に書きます。

高圧一括受電とは

普通の家は、電力会社と各戸が直接契約します。高圧一括受電のマンションは、建物全体でまとめて電気を受け、各戸に配る形です。

資源エネルギー庁のよくある質問には、こう書かれています。

「マンションにお住まいの方も、電力会社の切り替えはできます。 ただし、管理組合などを通じてマンション全体で一括して電気の購入契約を締結している場合には、その契約やマンション内の規約などで制限される場合があるので、管理組合等にご確認下さい。」

普通の契約 高圧一括受電
契約するのは 各戸 管理組合など(建物全体)
電力会社を変えられるか 各戸で変えられる 契約や規約で制限されることがある
確認する先 自分 管理組合など

国の審議会資料では、一括受電の会社は電気事業法上、電気を小売りする会社ではなく「需要家」として扱われると整理されています。住人の声として、管理組合が長期契約を結んでいて解約が難しいという例も挙げられています。

誤解|「自由化されたから、誰でも選べる」ではありません

電気のセット割や比較の記事は、自分で電力会社を選べることが前提です。一括受電の家では、その前提が崩れます。

選べるかどうかは、家ごとではなく建物ごとに決まっています。比較サイトで安い会社を見つけても、申し込めないことがあります。先に、自分の建物の契約を確かめてください。

私の明細|東京電力と同じ単価から、5%引き

8月分(7月10日〜8月9日、377kWh)の明細です。

マンションの電気料金の明細。基本料金1,247円、第1段階29.80円、第2段階36.40円、第3段階40.49円、燃料費調整額、再エネ賦課金、一括受電割引額、電気料金負担軽減支援額3.5円/kWhが並んでいる

契約は「NP従量電灯B」、40Aです。東京電力の従量電灯Bの単価と並べます。

項目 私の明細 東京電力 従量電灯B
基本料金(40A) 1,247.00円 1,247円00銭
第1段階(〜120kWh) 29.80円 29円80銭
第2段階(120〜300kWh) 36.40円 36円40銭
第3段階(300kWh超) 40.49円 40円49銭

単価はすべて同じです。燃料費調整単価も並べます。

明細の月 私の明細 東京電力(低圧)
6月分 −7.30円 ▲7.30円
7月分 −7.19円 ▲7.19円
8月分 −6.77円 ▲10.27円(国の支援3.50円を含む)

8月分だけ違って見えますが、東京電力の値には国の支援3.50円が含まれています。支援を除くと−6.77円で、同じ値です。私の明細では、支援が別の行に分かれています。

「一括受電割引」は、ちょうど5%でした

明細には「一括受電割引額」という行があります。割合は書かれていません。そこで計算しました。

明細の月 使用量 基本+電力量+燃料費調整+再エネ賦課金 一括受電割引額 割合
6月分 195kWh 6,944.50円 −347.22円 5%
7月分 235kWh 8,301.35円 −415.06円 5%
8月分 377kWh 13,515.44円 −675.77円 5%

3か月とも、端数を除いてちょうど5%です。私の家の電気は、東京電力の従量電灯Bと同じ単価で計算し、そこから5%を引く形になっていました。

5%は私の明細から計算した値です。割引率が書かれた資料は手元にありません。一括受電の割引の形は、建物や会社によって違います。

国の支援も、明細に載っていました

8月分の最後の行は「電気料金負担軽減支援額(3.5円/kWh)」です。377kWh×3.5円で1,320円引かれています。

経済産業省の発表では、2026年7月使用分(8月検針分)の値引き単価は、低圧が3.5円、高圧が1.8円です。一括受電の建物は高圧で電気を受けていますが、私の明細に載ったのは低圧と同じ3.5円でした。

ネットも電気も、建物で決まっていました

私の家は、ネットも管理費込みの回線で、事業者を変えられません。その話はマンションのネットが遅いときの記事に書きました。

選べない固定費が2つあることになります。ただ、選べないからといって、明細を見なくていいわけではありません。3か月分を並べると、自分の電気が何を基準に計算されているかが分かります。

選べない固定費は、選べる固定費の側で下げるしかありません。私の場合はスマホです。2回線を乗り換えた経緯は残価型プログラムはMNPしても継続するに書いています。

判断基準|自分の家は選べるか

確かめること 見る場所
明細の事業者名が、地域の電力会社や自分で申し込んだ会社か 電気料金のお知らせ
明細に「一括受電」と書かれた行があるか ご利用明細
入居時に電気の契約先を指定されたか 重要事項説明書、入居時の書類
マンション全体の電気の契約 管理組合など(資源エネルギー庁の案内どおり)

「一括受電」と書かれた行があれば、建物で一括して受電している可能性が高いです。自分で電力会社を変えたいなら、先に管理組合などに確認してください。

選択肢

  1. 明細の基準を知る — 地域の電力会社の単価と並べれば、割引が何%かが分かります
  2. 使用量を見る — 私の家では300kWhを超えた分が40.49円でした。段階が上がる月は明細で分かります
  3. 選べる固定費を下げる — スマホ、ネットのセット割、サブスクなど、自分で契約しているものから見直します
  4. 建物の契約を知る — 変えたいなら、話す相手は電力会社ではなく管理組合などです

スマホとネットのセット割はスマホと光のセット割は4社で中身が違いますに、建物の設備を変えたいときの流れはマンションに光回線を引きたいとき、決めるのは管理組合ですにまとめています。

よくある質問

高圧一括受電のマンションでも、電力会社を変えられますか?

資源エネルギー庁は、切り替えはできるとしたうえで、マンション全体で一括して契約している場合は「その契約やマンション内の規約などで制限される場合がある」としています。管理組合などに確認してください。

一括受電の電気代は安いのですか?

建物と契約によって違います。私の家は、東京電力の従量電灯Bと同じ単価から5%引かれる形でした。自分の明細の単価を、地域の電力会社の単価と並べて確かめてください。

国の電気代の支援は、一括受電でも受けられますか?

私の明細には、2026年8月分に「電気料金負担軽減支援額(3.5円/kWh)」が載っていました。支援が明細に載るかは、自分の明細の行で確かめられます。

再エネ賦課金はいくらですか?

2026年度は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分までの電気料金に適用されます。私の明細も4.18円でした。

まとめ

  • 高圧一括受電のマンションは、建物単位で電気を契約しています
  • 電力会社の切り替えは、契約や規約で制限されることがあります
  • 私の明細は、東京電力の従量電灯Bと同じ単価から5%引きでした
  • 国の支援(3.5円/kWh)も明細に載っていました
  • 選べない固定費は、明細の基準を知り、選べる固定費で下げます

電気を選べない家でも、明細は読めます。地域の電力会社の単価表と、自分の明細を1回並べてください。

制度は変わります。この記事も改定のたびに更新し、末尾に修正履歴を残します。

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