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公開日:2026年9月27日/最終更新日:2026年9月27日
先に結論を書きます。
- ホームルーターの下りは最大4.2Gbps。光回線より大きい数字です
- ところが上りは218Mbpsから286Mbps。下りの15分の1から19分の1しかありません
- 光のギガラインタイプは上り下りとも最大概ね1Gbpsで対称です
- オンライン会議とファイルの送信が使うのは上りです。下りの数字で選ばないでください
私はキャリアショップで光回線を担当していました。光を断られるパターンは決まっていました。
そして当時、その人たちに勧められるものを持っていませんでした。いまはあります。
工事が不要という一点は、本当に大きい
まず、ホームルーターの最大の価値から書きます。
コンセントに挿すだけで使えます。ドコモの公式にはこう書かれています。
工事不要で「コンセントにつなぐだけ」のかんたん設置
光回線は工事が要ります。集合住宅なら管理会社やオーナーの許可も要ります。この一段階がなくなるのは、判断として大きい差です。
マンションのネットが遅いときの記事で書いたとおり、建物の配線方式は入居者が選べません。自分の意思だけで完結する手段は、実はそれほど多くありません。
誤解|下りの数字で選ぶと、在宅勤務で困ります
ここが本題です。

各社が公表している最大速度を並べます。
| サービス | 下り最大 | 上り最大 |
|---|---|---|
| ドコモ home 5G(HR02・5G) | 4.2Gbps | 218Mbps |
| UQ WiMAX(L13) | 4.2Gbps | 286Mbps |
| SoftBank Air(Airターミナル6) | 2.7Gbps | 記載なし |
下りだけ見れば、光回線より大きい数字です。フレッツ光のマンション・ギガラインタイプは上り下りとも最大概ね1Gbpsなので、下りは4倍以上あります。
ところが上りを見てください。218Mbpsと286Mbps。下りの15分の1から19分の1です。
| 下り | 上り | 倍率 | |
|---|---|---|---|
| ドコモ home 5G | 4.2Gbps | 218Mbps | 約19倍 |
| UQ WiMAX L13 | 4.2Gbps | 286Mbps | 約15倍 |
| マンション・ギガラインタイプ | 1Gbps | 1Gbps | 同じ |
光のギガラインタイプは対称です。上りと下りが同じ数字です。
上りを使うのは、こういう場面です
上りは「自分から送るデータ」に使われます。
- オンライン会議のカメラ映像 — 自分の映像は上りで送っています
- ファイルの送信 — 資料や動画をアップロードするとき
- 写真や動画のクラウドバックアップ — スマホの自動バックアップも上りです
- ライブ配信
動画を見るだけなら下りで足ります。Netflixもスポーツ中継も下りです。だから「動画が止まらないから十分」という判断は、上りを使わない人には正しい。
ですが在宅で仕事をするなら、話が変わります。会議中に自分の映像だけ乱れる、大きな資料の送信に時間がかかる。これは上りの問題です。
数字はいずれも技術規格上の最大値です。実際の速度はこれより大幅に低下します。ホームルーターは電波を使うため、設置する場所と基地局との位置関係で大きく変わります。光回線のように「線が来ていれば安定する」種類のものではありません。
SoftBank Airは上りの記載がありません
ひとつ気づいた点を書きます。
SoftBank Airの製品ページには、上りの最大速度が載っていません。下りの2.7Gbpsは書かれていますが、上りの数字が見当たりませんでした。
しかもその2.7Gbpsには条件が付いています。公式にこう書かれています。
一部エリアで提供中
そして「ご利用のエリアによって、最大通信速度が異なります」とあります。自分の住所で何Mbpsなのかは、この数字からは分かりません。
公式に書かれていない項目は、契約前に問い合わせて確認してください。
料金は、光回線とあまり変わりません
「工事不要だから安い」と思われがちですが、月額はそれほど違いません。
| サービス | 月額 | 備考 |
|---|---|---|
| ドコモ home 5G プラン | 5,280円 | データ量は無制限 |
| SoftBank Air | 5,368円 | 契約事務手数料4,950円。端末代は別 |
| Rakuten Turbo | 4,840円 | 製品代41,580円が別。データ無制限 |
SoftBank Airは2026年12月1日から値上げされます。公式に「2026年12月1日(火)より一律+330円に改定します」と書かれています。いま契約を検討している方は、改定後の額で比べてください。
端末代が別にかかる点も見落とされます。Rakuten Turboは製品代が41,580円、SoftBank Airは分割払い(12回・24回・36回・48回・60回)か一括払いを選ぶ形です。48回払いなら賦払金1,980円で、支払期間は50か月から53か月です。
つまり4年以上、端末代を払い続けることになります。月額だけで比べると、この分が抜けます。
契約期間の縛りは、サービスによって違います
Rakuten Turboは公式にこう書かれています。
Rakuten Turboに契約期間の縛りや最低利用期間はありません
引越しが多い人にとって、ここは大きい。ただし端末代の分割が残っている場合、その支払いは続きます。縛りがないことと、費用が発生しないことは別です。
私が光を売れなかった人たち
ここからは売っていた側の話です。
キャリアショップで光回線を担当していたとき、断られるパターンは決まっていました(経歴の詳細)。
- 引越しが多い — 工事と解約が繰り返し発生します
- 決裁権がない — 同居家族の同意が要る場合、その場では決まりません
- 管理費に含まれていて、速度に不満がない — 追加で引く理由がありません
- 利用頻度が少なく、不自由を感じていない — 困っていないなら不要です
- 会社支給のWi-Fiがある — 自宅で足りているなら重複します
このうち1と2は、ホームルーターならそのまま解決します。工事がないので引越しに強く、その場で決められます。
当時の私は、この人たちに勧めるものを持っていませんでした。光かゼロかの二択で話していました。いま同じ場面に立つなら、間違いなくホームルーターを出します。
3と4と5の人には、いまも勧めません
残りの3パターンは変わりません。
困っていない人に売るものはありません。管理費に含まれていて速度に不満がないなら、月5,000円を追加で払う理由がない。会社支給のWi-Fiで足りているなら重複します。
外での利用が多いから要らない、と言われたときは、家と外の利用割合を聞いていました。体感で 家:外 = 3:7 以上なら導入する価値があると判断していました。外が7割でも、家で3割使うなら効きます。動画やアプリの更新は、家にいる時間に集中するからです。
そして当時から最も納得されたのは、速度の話ではありませんでした。
寝ている間に、毎日バックアップとアップデートが終わります。
iPhoneのアップデートとバックアップはWi-Fiで行う必要があります。手を動かさずに終わっている、という状態が伝わると話が進みました。これはホームルーターでも同じです。
判断基準|4つで決まります
- 工事ができるか — できないなら、ホームルーター一択です。ここで決まります
- 上りを使うか — 在宅で会議やファイル送信をするなら、上りの数字を見てください
- 引越しの予定があるか — 2年以内に動くなら、工事と解約の手間が繰り返し発生します
- 端末代を含めた総額で比べる — 月額だけでは足りません。端末代の分割は4年以上続くことがあります
1と2で、ほとんどの人は決まります。工事ができて上りを使うなら光、工事ができないならホームルーター。迷うのは「工事はできるが上りは使わない」人だけです。
選択肢
- 工事ができるなら、光回線を引く — 上りが対称で、電波の影響を受けません
- 工事ができないなら、ホームルーター — コンセントに挿すだけで、その日から使えます
- 備え付けの回線で足りているなら、何もしない — 困っていないなら追加の月5,000円は不要です
1つ目を選ぶ場合の窓口を置いておきます。集合住宅は建物によって申し込めるタイプが変わります。先に建物の配線方式を確認してください。
ここから先は広告リンクです。当サイトは窓口の順位付けをしていません。並び順は五十音順で、報酬額とは関係ありません。集合住宅で申し込めるかは物件によって変わります。申し込む前に、専有部への引き込みが可能かを管理会社へ確認してください。
2つ目を選ぶ場合の窓口は、まだ出せません。当サイトはホームルーターの広告主と提携していないためです。扱えるようになったらこの記事に追記します。それまでは各社の公式サイトで、上りの最大速度と端末代の支払い方法を確認してください。
よくある質問
ホームルーターと光回線、どちらが速いですか
下りはホームルーターの数字のほうが大きく、上りは光回線のほうが速いという関係です。ドコモ home 5Gは下り4.2Gbps・上り218Mbps。フレッツ光のマンション・ギガラインタイプは上り下りとも最大概ね1Gbpsです。どちらも技術規格上の最大値で、実際の速度は大幅に低下します。
上りが遅いと、何が困りますか
オンライン会議のカメラ映像、ファイルの送信、クラウドへのバックアップが上りを使います。動画を見るだけなら下りで足りるので困りません。在宅で仕事をするかどうかで、重要度が変わります。
工事ができない賃貸でも使えますか
使えます。コンセントに挿すだけなので、工事の許可が要りません。配線方式や管理会社の同意の問題を回避できる、数少ない手段です。
月額は光回線より安いですか
大きくは変わりません。ドコモ home 5Gが5,280円、SoftBank Airが5,368円、Rakuten Turboが4,840円です。さらに端末代が別にかかり、分割なら4年以上払い続けることがあります。
SoftBank Airは値上げされますか
されます。公式に「2026年12月1日(火)より一律+330円に改定します」と書かれています。契約を検討している場合は、改定後の額で比べてください。
契約期間の縛りはありますか
サービスによって違います。Rakuten Turboは公式に「契約期間の縛りや最低利用期間はありません」と書かれています。ただし端末代の分割が残っていれば、その支払いは解約後も続きます。
まとめ
- ホームルーターの最大の価値は工事が不要なこと。自分の意思だけで完結します
- 下りは最大4.2Gbps。光回線より大きい数字です
- ところが上りは218Mbpsから286Mbps。下りの15分の1から19分の1しかありません
- 光のギガラインタイプは上り下りとも最大概ね1Gbpsで対称です
- オンライン会議とファイル送信が使うのは上りです
- 月額は4,840円から5,368円。光回線と大きくは変わりません
- 端末代が別にかかります。分割なら4年以上続くことがあります
- SoftBank Airは2026年12月1日から一律+330円に改定されます
工事ができるかどうかで、まず分かれます。できないなら迷う必要はありません。できるなら、上りを使うかどうかで決めてください。
光回線を引く場合は、スマホとのセット割とキャッシュバックの受け取り方もあわせて確認してください。
